月下氷人
月下氷人(げっかひょうじん)とは、縁結びの神のことだ。転じて、仲人や媒酌人も意味する様になった。
出典は晋書(しんじょ)である。晋書は、中国唐の第二代皇帝、太宗(たいそう)が命じて作らせた晋王朝の歴史書だ。二十四史の一つである。太宗は、中国史上最高の名君の一人と称えられている。
月下氷人は、月下老と氷人という二つの故事から出来た和製熟語である。月下老とは、 唐の韋固(いこ)が月夜の晩に宋城の南の村で会った老人の話だ。その老人は赤い縄で男女の縁を結ぶ人だった。韋固が未来の妻がどこか尋ねると、宋城の北門で野菜売りをしている陳婆が抱いている赤ん坊と言われた。十数年後、官吏となった韋固は太守の娘と結婚したが、妻の身の上を聞くと、太守は養父で、宋城の北門の野菜売りの陳婆が実の母だった。
また、氷人とは、晋の令狐策(れいこさく)が氷の上で氷の下の人と話をする夢を見た話である。占い師は、氷の上下は陽と陰で男女を表し、詩経の句に「妻をめとるならば氷の溶けきらない冬のうちに」とあるので、結婚の仲人をする前兆だと予言した。彼はその通り仲人を務めた。月下老も氷人も仲人なのである。
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