西暦10年には、アレクサンドリアのヘロンが生まれました。ヘロンはエジプト人工学者であり数学者でした。ヘロンが有名なのは、ヘロンの公式があるからであります。今夜は歴史でありながら数学の勉強をやりましょう。
ヘロンの公式とは、三角形の三辺の長さから三角形の面積を求める公式です。ヘロンが著書「Metrica」の中で証明を書いていたので、ヘロンの公式と呼ばれています。ヘロンの公式を習ったのは、中学のときでありましたでしょうか、はたまた高校のときでありましたでしょうか。三辺の長さをa、b、cとすると面積をSは
S=√s(s-a)(s-b)(s-c) ,ただしs=(a+b+c)/2
となります。この方法を使えば、よく知っている三角形の面積は、底辺×高さ÷2、で出せるのですが、三角形の高さを求める必要がありません。土地は直線で囲んで所有境界を明確にすることが多いのですが、直線で囲まれた図形は三角形に分割できます。だから三角形の簡単な面積の出し方は昔から重宝したのです。三角形の高さは案外求めにくいのですが、辺の長さは線に沿って測れば済みます。
ヘロンの公式は三角関数の定理、
sin2θ + cos2θ = 1
a2 = b2 + c2 - 2bc cos A
を使えば証明することができます。数学が得意な方は頭の体操で式を書き出してみては如何でしょうか。ヘロン自身は代数的に証明したのではなく、三角形に内接する円と補助線で証明した。それでは、代数的にヘロンの公式を証明してみましょう。
sin2A + cos2A = 1 を変形して、因数分解すると
sin2 A = 1 - cos2 A =(1+ cosA)(1- cosA )
次に、a2 = b2 + c2 - 2bc cos A から cos A = ( b2 + c2 - a2 )/2bc
これをこの様に変形させます。
1+cos A=( 2bc + b2 + c2 - a2 )/2bc={ ( b + c )2 - a2}/2bc
={ ( b + c + a ) ( b + c - a ) } /2bc
ここで a + b + c = 2s と置くと、b + c - a = 2s - 2a = 2( s - a )
∴1+cosA={(b+c+a)(b+c-a)}/2bc={2s2(s-a)}/2bc
∴1+cosA= 2s ( s - a ) /bc
同様に
1-cosA=(2bc-b2 -c2 +a2 )/2bc={ a2 - ( b - c )2}/2bc
= { ( a + b - c ) ( a - b + c ) } /2bc
ここで a + b + c = 2s と置くと、
a + b - c = 2s - 2c = 2( s - c )
a - b + c = 2s - 2b = 2( s - b )
∴ 1 -cos A ={ ( a + b - c ) (a - b +c) }/2bc
={2(s -c) 2 s-b ) } /2bc
∴ 1 - cos A = 2( s - b ) ( s - c ) /bc
1+ cos A と 1- cos A が得られたので、
sin2 A = ( 1+ cos A ) ( 1- cos A )
= 2s ( s - a ) /( bc ) × 2( s - b ) ( s - c ) / ( bc )
= 4 s ( s - a ) ( s - b ) ( s - c ) / ( b2 c2 )
∴ sin A = √{s ( s - a ) ( s - b ) ( s - c ) } × 2/bc
三角形の面積は、 高さをhとすると面積=bh/2、h=c sinA より、
面積=bh/2 = bc sin A/2 = √s(s - a)(s - b)(s - c)
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