エアバッグ
5.3.1.4.エアバッグ(air-bag)
エアバッグは,衝突時にバッグが膨らみ乗員を拘束すると同時に,乗員にかかったエネルギーを吸収するものである.運転席,助手席共,シートベルトの使用を前提とするため,一般的にSRS(Supplemental Restraint
System)エアバッグと呼ばれる.シートベルトは,衝突時に乗員を拘束してダッシュボードとぶつからないようにするが,ある減速レベルを超えると胸郭の破砕を引き起こす.すなわち,正面衝突の際のドライバの胸郭負荷は,エアバッグがあると約30%減少する.更に,広い面積でエネルギーを吸収するため,ドライバの脳への衝撃も緩和する.
エアバッグは,ステアリングホイールに組み込まれた運転席エアバッグ(driver
air-bag),ダッシュボードの運転席下部のニーパッドに組み込まれたニーエアバッグ(knee air-bag),インパネ助手席側に組み込まれた助手席エアバッグ(passenger
air-bag),ドア上部のルーフライニングサイドに組み込まれたウィンドウエアバッグ/カーテンエアバッグ(window
air-bag/curtain air-bag),外側シートサイドに組み込まれたサイドエアバッグ(side air-bag)が一般的である.
エアバッグ作動の仕組みは,加速度センサーで衝撃を検知すると,エアバッグECUによるイグナイタを点火させインフレータに着火させる.インフレータはガスを発生させエアバッグが展開させるが,展開後は排気弁からガスを逃がして萎む.エアバッグを開発する際には,下記項目が需要項目となる.
・エアバッグの非作動限界
・エアバッグの作動タイミング
・誤爆防止
・衝撃吸収レベル
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