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2015年8月30日 (日)

アトキンソンサイクル

 海外では、過給器なしのミラーサイクルをアトキンソンサイクルと呼ばれるのだが、アトキンソンサイクルとは何だろうか。これは、1882年にイギリスのエンジニア、ジェームズ・アトキンソンが考案したものである。

 基本となるオットーサイクルでは、圧縮比と膨張比が等しいので、膨張行程が終わったとき、圧縮行程の完了時点よりも圧力と温度が高くなっている。そのため、その圧力と温度の差は使われることなく、排熱として捨てられる。

 これの対策として考えられたのが、アトキンソンサイクルである。つまり、アトキンソンは、排熱を捨てる必要がなくなるまで膨張行程が続く機構を考案したのである。彼は、クランクに更にリンクを加えて工夫し、上死点、下死点毎にストロークを変化させる構造を開発した。この構造により、圧縮比よりも膨張比が大きくなり、排熱がなくなって熱効率が上がるのである。ところが、リンク機構が複雑なため高回転化が難しいという課題がある。現時点で、アトキンソンの機構は、量産した自動車用エンジンでは実現していない。

 ミラーサイクルは、実質の圧縮比を下げて圧縮完了時点の圧力と温度を低くし、結果として排熱を少なくする考え方である。この考え方は、アトキンソンサイクルの考え方に含まれると見なせるため、過給器のないミラーサイクルをアトキンソンサイクルと呼んでいるのである。

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