« ピッツバーグのスマート信号機 | トップページ | 自動運転車の安全性を証明するテスト »

2016年11月 4日 (金)

自動運転車のトロッコ問題

 昨日、交通安全研究所の河合部長に自動運転の状況について講演していただいた。講演の最後の方にトロッコ問題について話されていたので、再度考えてみたい。

 トロッコ問題とは、分岐点の左には一人が横たわっており、右には5人が横たわっているとき、トロッコはどちらの分岐を選ぶべきかという究極の問題である。自動運転に当てはめれば、急に前方の道路が陥没して左右のどちらかに急旋回しないといけなくなったとき、左右どちらにも人がいて事故を起こさざるを得ない状況である。

 以前に紹介した様に、ほとんどの人はこの様な状況に対応する倫理観を持った自動運転を開発すべきと考えている。しかし、この様にプログラムされた自動運転車には乗りたくないとも感じている。つまり、人を殺めるより自分が犠牲になることを是とする倫理観は肯定するものの、自分の乗る自動運転車は自分の安全を第一にして欲しいということなのである。実際のところ、自動運転車が前方道路の突然の陥没を検出できるかどうか考えると、非現実激な問題設定と感じる。また、左右どちらかにしか急旋回できないというのもおかしくて、その場でスピンターンして逆走することも考えられる。自動車はレールのトロッコより、遥かに運動の自由度が多いからである。

 レベル3以上の自動運転車であっても、ドライバが常に運転席でオーバーライドできるよう周囲を監視することを前提に認証しようという動きもあるとのこと。すると、倫理問題は人間側の問題となり、従来の運転支援システムと同じように扱えるという考え方である。

|

« ピッツバーグのスマート信号機 | トップページ | 自動運転車の安全性を証明するテスト »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/16253/68235934

この記事へのトラックバック一覧です: 自動運転車のトロッコ問題:

« ピッツバーグのスマート信号機 | トップページ | 自動運転車の安全性を証明するテスト »