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2016年12月 4日 (日)

自動運転模擬裁判(1)

 自動運転車が事故を起こせば責任はどうなるか、というのは関心のある問題である。機械学会の市民フォーラムで9月と12月に自動運転が事故を起こしたときの模擬裁判が開催されたので、今回は9月の内容を紹介しよう。

 事件が起きたときの想定は、一般道路で自動運転中のワゴン車が片側2車線の右側車線を走行中、渋滞していた反対側車線の車の間から自転車が飛び出した状況である。そして、自動運転車は自転車との衝突を避けるため、減速して左側車線に変更したところ後続のダンプカーに追突され自動運転車の後部座席乗員が死亡したというものである。

 原告は自動運転車の後部座席乗員の家族、被告は自動運転車を製造していた自動車メーカーである。原告は、自動運転車が自転車に対して急ブレーキをかけるか、車線変更後に加速すれば事故は防げたので、メーカー側に責任があると主張した。証人として、自動運転車の開発経験者が登場し、自動運転の性能や原告が主張する制御を行った場合の可能性等を議論した。その結果、車線変更すれば後続のダンプカーが減速して追突を避けられると判断することが最良の制御だった証言した。裁判官3名の合議判決は、ダンプカーの減速を期待した判断は不十分として原告側勝訴となった。また、裁判官から、反対車線が渋滞している時は飛び出しを想定して減速する制御を考慮すべしとの意見があった。

 反対側車線が渋滞しているときは、ベテランドライバーなら用心して走行するはずである。自動運転車の制御に、その様なノウハウをどの程度反映させれば良いのだろうか。

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