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2016年12月19日 (月)

エンジンの偶力

 エンジンの振動にはこれまで説明した慣性力によるものと、もう一つ偶力によるものがある。エンジンの偶力とは、エンジン本体を回転させようとする力である。

 4気筒の場合、1・4番の気筒と2・3番の気筒が逆位相になりバランスが取れているので偶力は発生しない。ところが、3気筒エンジン等では、両端の気筒運動を相殺するものがないので次の偶力が発生する。

Fco = √3・a・mrt・Rω^2(cosθ+ cos2θ/λ)

ここでaとは、気筒間の距離である。第一項が偶力の1次成分、第二項が偶力の2次成分となる。

 水平対向4気筒エンジンでは、対向しているピストン運動で偶力が相殺されそうなものの、オフセットされ対向しているため、オフセット量をbとすると、二次偶力の、

2mrt・Rω^2(cos2θ/λ)

が残る。一次慣性力、二次慣性力、一次偶力、二次偶力が全て発生しない振動面からみると理想的なエンジンがあり、それが直列6気筒エンジンである。かつて、BMWのインライン6気筒エンジンは、シルキー6と呼ばれた。絹の様に滑らかに回ることから、この様に呼ばれるようになったのである。 

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