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2017年2月16日 (木)

ディーゼルエンジン(4)

 1913年9月29日、ディーゼルはロンドンに行くためアントワープ港から船に乗った。イギリス海軍がディーゼルエンジンについて詳しく聞きたいと言われたからである。

 ところが、その夜ディーゼルは船中から突然姿を消したのである。そして、10日後、オランダのトロール船に遺体がひっかかり死亡が確認された。

 失踪日の状況は、船上で夕食を取った後、翌朝の起床時間を依頼して自室に入った。翌朝、ディーゼルの部屋は無人で、ベッドを使った形跡もなかったのである。10日後に海上で発見された遺体の後頭部には、鈍器で殴られた傷跡があり、明らかに他殺だったという。犯人は同行した二人に間違いないはずなのに、彼らは何の罪にも問われなかったのである。ディーゼルの妻が、渡航前に翌週まで開けるなと言われた鞄を確認すると、20万マルクの現金と預金残高0を示す書類が入っていたため、自殺の可能性が高いと結論付けれれた。これは、当時ドイツとイギリスが敵対関係にあったため、ドイツの秘密警察が利敵行為と捉えて同行者に犯行を指示したのではないかといわれている。

 翌年、第一次世界大戦が勃発した。イギリス海軍の戦艦を撃沈されたドイツのUボートの動力は、ディーゼルエンジンだったのである。

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