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2017年3月 9日 (木)

HCCIエンジン(5)

 マツダがHCCIエンジンの開発に目途付けできたことは、スカイアクティブエンジンの成功が影響していると思われる。スカイアクティブの成功とは、ガソリンエンジンの高圧縮化である。

 ガソリンエンジンは圧縮比を上げるほど、排気損失が低減できる。しかし、異常燃焼が発生しノッキングによってトルクが低下してしまう。

 そのため、圧縮比は12程度が限界とされていた。マツダはまず、圧縮比15の超高圧縮エンジンを試作し、トルクの落ち込みを測定した。すると、予想した程トルクの落ち込みがなかったのである。圧縮比を12から徐々に高めて行くと、それに応じてトルクは落ち込み、15まで上げればその分トルクが落ち込むはずであった。ところが、13を超える当たりからトルクの落ち込みは緩やかになる。なぜ落ちないのか調べたところ、点火前の段階で低温酸化反応が起き、その発熱がトルクの落ち込みを補っていたことがわかったのである。これがわかり、高圧縮化の目途付けが出来た。

 高圧縮エンジンの低温酸化反応は、期せずして発生していた。点火プラグを使わなくても燃焼する低温酸化反応を意図的に制御できないと、HCCI燃焼は制御できないと思われる。

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