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2017年3月31日 (金)

自動運転時のテイクオーバー(6)

 次に、①~⑥の状態のTOR後の走行軌跡を、TTC7秒と5秒のそれぞれの場合を比較してみよう。走行軌跡を見ることにより、TTCや状態の違いによりTOR後の挙動に変化があったかどうかわかる。

 TTC7秒と5秒を比較すると、TTC7秒の走行軌跡の方が滑らかに見える。定量的に比較するため、滑らかさの尺度としてステアリング角度の時間微分値を採用し、TOR後のステアリング操作開始の2秒間の微分値の総和を求めた。

 すると、ほとんどの研究対象者の各状態において、TTC7秒の方がTTC5秒よりも微分値の総和が小さい。これをt検定で評価すると、比較対象となった84パターン中66パターン(78.6%)で有意差ありとなった。すなわち、TTC5秒時のTOR後に最初にステアリングを操作するとき、TTC7秒よりもステアリングを速く操作するということがわかった。また、①は前方を監視しながらステアリングを保持している状態のため、最も通常車両操作に近いものと考えられる。そこで、TTC7秒での①とTTC7秒での②~⑥との間に、t検定で有意差がないか調べてみた。その結果、比較対象70パターン中54パターン(77%)で有意差ありとなった。

 以上のことから、TOR提示のタイミングをTTC7秒から5秒に変化させると、TTC7秒時の滑らかな車両操作は難しくなるといえる。また、前方監視してステアリングを保持している状態以外では、通常よりも滑らかな車両操作が難しいともいえる。

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