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2017年7月 9日 (日)

車両運動力学(9)

 ここで、定常円旋回時の回転半径をRとする。すると、R=V/lであるから,(12)式に代入すると、

R=(1+AV^2)l/δ                                                 (17)

となる。

 この式からわかることは、A>0であれば、速度Vが増加すると回転半径Rが増大するということである。逆に、A<0であれば、速度の増加と共に回転半径Rが減少することがわかる。

 すなわち,舵角一定の定常円旋回で、車両を加速させたときの旋回半径の変化はAの値だけで決まる。そのため、Aをスタビリティファクタ(stability factor)と呼ぶ。そして、Aの値が正の車両をアンダーステア、Aの値がゼロの車両をニュートラルステア、Aの値が負の車両をオーバーステアとすることができる。スタビリティファクタAの符号は(16)式から、lfKf - lrKrで決まることがわかる。すなわち、前述の通り、前輪のコーナリングパワーと後輪のコーナリングパワーの強さ、そして重心位置がステア特性に大きく関与するといえる。

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