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2017年7月12日 (水)

ライダー(1)

 今日から、自動車用ライダーの最新状況をまとめる。現在のライダーに使用されているレーザ光の波長は、シリコンダイオードレーザを使用するため近赤外の905ナノメートルが主流である。ところが、目に対する安全性から送信パワーを制限する必要があり、200mの検出距離は難しい。

 これに対し、以前紹介したアメリカのベンチャー企業ルミナーテクノロジーズ社は、1550ナノメートルのレーザ光を使って、200mの検出距離を達成している。1550ナノのレーザは905ナノタイプに対し、40倍ものパワーで送信可能なのである。

 905ナノの光は人間の目には見えないものの、網膜で吸収されてしまう。そのため、レーザ光の送信出力が規制されている。角膜を通過し、網膜で吸収される光の最大波長は1400ナノである。したがって、1550ナノは目に対し安全ということになる。そのため、1550ナノのレーザ出力を上げて、距離を稼ぐことが可能なのである。また、波長が長くなれば、霧に対しても強くなり、一石二鳥といえる。欠点はコストである。1550ナノではシリコンに吸収されず、ガリウムヒ素を使わなくれはならない。ガリウムヒ素はシリコンより高価なのである。

 ルミナーテクノロジーズはコストを安くするため、モーターで駆動するミラーでファンビームを形成する方式を採用している。また、当面はコストよりも性能が重要だと考えているようだ。

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