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2018年5月12日 (土)

EV,FCV,HV(12)

 EVの実用化課題の航続距離,充電時間,電池寿命,安全性,重量,コストは,すべて二次電池そのものの課題である.リチウムイオン電池は,これらの課題に直結するエネルギー密度を上げると安全性が下がるため,これ以上の向上は難しく,コストを下げるのも難しい.そこで期待されているのが,全固体電池である.

 全固体電池とは,リチウムイオン電池の電解液を固体にしたものである.リチウムイオン電池は電極での酸化還元反応がないので,電解質は単にリチウムイオンの通り道の役割でしかなく,その通り道を固体に変えたのが全固体電池である.電解質を液体から固体に変えるだけでは,界面抵抗値が大きくなり,液体の電解質を超えるものにはならない.しかし,スズ,ケイ素,塩素等で組成した固体電解質を使うと液体よりも性能が向上する.

 全固体電池の長所には次の点が挙げあれる.
・エネルギー密度が上がりEVの航続距離が向上する
・超高速充電が可能
・長寿命化
・設計の自由度が大きい
・電解液を使わないので液漏れに起因する発火事故がなくなる
・自己放電

 しかし,次の欠点もあわせ持つ.
・固体電解質そのものが燃えやすい
・量産方法が確立していない

 全固体電池は,EVの課題の中の航続距離,充電時間,電池寿命を解決する可能性があるので,大いに開発が期待されている.

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