« 自動運転(11) | トップページ | 自動運転(13) »

2018年6月 4日 (月)

自動運転(12)

 現在位置取得手段のGNSSとは,全地球航法衛星システム(global navigation satellite system)の略語であり,GPS(アメリカ),Galileo(ヨーロッパ),GLONASS(ロシア),準天頂衛星QZSS(日本.計画中)などの各国が打ち上げた測位衛星システムすべてを使用した地上の測位システムのことである.

 GNSSによる測位原理は,複数の衛星が送る送信時刻を受信し,その到着時刻差から現在位置を特定するものである.すなわち,地上の座標をx,y,z,時刻をtとすると,4つの衛星の座標と送信時刻をxi,yi,zi,ti(i=1,2,3,4),光速をcとしたとき,地上の座標は次の連立方程式の解となり,受信機側で求めることが可能となる.

√((x-x1)2+(y-y1)2+(z-z1)2)-c(t-t1)=0                (9・1)
√((x-x2)2+(y-y2)2+(z-z2)2)-c(t-t2)=0                (9・2)
√((x-x3)2+(y-y3)2+(z-z3)2)-c(t-t3)=0                (9・3)
√((x-x4)2+(y-y4)2+(z-z4)2)-c(t-t4)=0                (9・4)

 地上で高さ情報が不要ならxとyだけで良いので連立方程式は3つでよい.つまり,地上で受信可能な衛星が3つあれば平面座標を特定できることになる.

 ところが,都会部の高層ビルが立ち並ぶ場所では,衛星からの送信波がビルに反射して受信機に到達することもある.上記の各々の式はは衛星iと受信機との距離を表し,ビルに反射すると距離精度が劣化することを意味する.したがって,衛星からの送信波が直接届くような場所は位置精度が良く,都会は精度が劣化していた.そのための対策として,現在,日本では常時ほぼ真上から補正信号を送る準天頂衛星が打ち上げられ位置精度の改善が図られている.

|

« 自動運転(11) | トップページ | 自動運転(13) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 自動運転(12):

« 自動運転(11) | トップページ | 自動運転(13) »