« 車載LiDAR(3) | トップページ | 車載LiDAR(5) »

2018年8月 4日 (土)

車載LiDAR(4)

 ドイツから始まったミリ波レーダの流れは日本にも波及し、日本のスキャニングLiDARもミリ波レーダに置き換わって行った。こうして2010年頃には、日本市場から車載LiDARは消えて行ったのである。

 LiDARからミリ波レーダに変わった理由は、性能差だけではなく適用システムに依存することころも大きかった。当時の最大の適用システムは、高速道路で前方車に追従走行するACCだったのである。

 ミリ波レーダが採用した物体検出に使う信号処理はFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式だった。FMCW方式、すなわち周波数変調連続波は、周波数を変調した連続波を送信し、送信波と反射波のビート周波数の差から距離を求める方式である。この方式の特徴は、距離だけでなく相対速度も同時に計測できることである。LiDARのTOF方式で相対速度を計測する場合、一回の計測では距離しか求めることができない。そこで、2回計測してそれらの距離差から相対速度を求めることになる。つまり、相対速度の計測が1回の計測分遅れることになる。ACCでは前方走行車の相対速度計測が重要な制御要因になるため、ACCへの適用はミリ波レーダが圧倒的に有利だったのである。

 ドイツのアウトバーンでACCを利用するとき、使用速度域の関係から車間計測距離が長く、相対速度を速く、そしてある程度の霧や霞でも使えることが重要である。そのため、当時、ACCへの適用はミリ派レーダがベストマッチといえた。

|

« 車載LiDAR(3) | トップページ | 車載LiDAR(5) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/16253/73999634

この記事へのトラックバック一覧です: 車載LiDAR(4):

« 車載LiDAR(3) | トップページ | 車載LiDAR(5) »