« ドライバ状態(14) | トップページ | ドライバ状態(16) »

2018年9月 4日 (火)

ドライバ状態(15)

 生体に負荷がかかると負担が生じる。負担は負荷がなくなれば解消するものの、負担のかかった時間が長引くと負荷をなくしても負担が解消しない状態が疲労である。

 この概念を運転にあてはめると、負荷を運転作業の強度とみなして、それに応じた負担の持続時間により運転疲労が現れることになる。休息により疲労がなくなって初めて疲れていたと確認できることもあり、休息しても解消しなければ慢性疲労ということになる。

 運転に特有な疲労として、ストレス疲労とスキル疲労がある。ストレス疲労とは、運転中の外的刺激によりドライバは緊張状態が続いた結果現れるものである。スキル疲労とは、複雑な知覚・運動協応作業を続けることにより技能の不調として現れるものである。職業ドライバでは、運転作業に加えて、深夜運転、日内リズム(サーカディアンリズム)の底部時間での運転、急ぎ運転、休息がとれない長時間運転等が更に運転疲労を高める。運転疲労の指標として、主観評価と客観評価がある。主観評価は前回紹介した「自覚症しらべ」等を使い、客観評価はこれまでに紹介した脳波、心拍数、心拍変動、呼吸数、CFF(Critical Fusion Frequency)、反応時間、ミラー確認頻度、副次動作(座りなおし、顔をさわる、窓を開ける、あくびをする等)や運転パフォーマンス(アクセル、ブレーキ、ステアリング操作特性の変化、車間距離の変化、レーン内の走行位置の計測等で行われる。これらの計測で、疲労の発現・進展・回復の3過程を評価する。

 職業運転では、腰痛、痔、むちうち症、胃・十二指腸潰瘍、神経性胃炎、椎間板ヘルニアの既往症歴が高い。また、同じく、肩こり、関節痛、腰痛、背部通、胃もたれ、胸やけ、胃痛、嘔吐等の持病を持つ割合が高まる。

|

« ドライバ状態(14) | トップページ | ドライバ状態(16) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/16253/74149923

この記事へのトラックバック一覧です: ドライバ状態(15):

« ドライバ状態(14) | トップページ | ドライバ状態(16) »