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2019年3月 1日 (金)

ドライバ行動(60)

 一般的な進行方向知覚と、自動車の運転時とでは異なる点がある。それは、運転は道路のレーンを正確に転舵行動するための知覚が求められる点である。

 特にカーブ路では、カーブネゴシエーション(Curve Negotiation)と呼ばれる行動が求められる。このとき、ドライバの視線解析した結果、タンジェントポイントを利用していることがわかった。

 タンジェントポイントとは、カーブ内側の前方視界を遮る点である。すなわち、視線がカーブ最内側に接する点ということで、タンジェントポイントと呼ぶ。ドライバがカーブに進入する1~2秒前に、視線がタンジェントポイントにサッカード眼球運動として集まり、カーブに進入した0.5秒後には80%の時間がタンジェントポイントに向けられているのである。なぜなら、進行方向とタンジェントポイントへの視線方向の差が、カーブの曲率を視覚的に予測する情報だからである。

 ところが、ドライビングシミュレータでカーブ走行時に、ドライバに強制的にタンジェントポイントを注視するよう教示した実験では、運転精度の向上は見られなかった。ただし、注視点の方向に転舵がバイアスすることは確認されている。

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