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2019年3月 9日 (土)

ドライバ行動(68)

ゼロリスクモデルでは、安全余裕度(Safety Margin)の概念が中心的な役割をもっている。安全余裕度とは、行動主体がハザード(危険源)から離れている空間的、時間的距離である。

 経験とともに、安全余裕度のコントロールは自動化される。つまり、ドライバの運転の大部分は習慣的な活動になるのである。

 一般的に、客観的リスク分布の分散方が主観的リスクより広い。極端な場合は、主観的リスクは分散が生じない決定論的予測がなされる。例えば、高速道路の走行の場合、主観的安全余裕度が客観的安全余裕度よりも大きい。そのため、客観的にはリスクが存在するのに、主観的にはゼロリスクとなる場合が生じる。スマラは、ゼロリスクモデルの背景となる余分な動機を前提とし、交通環境ではイベント予測性を高めたり、ドライバ行動の範囲を制限(車速制限等)することが交通安全対策として有効としている。

 一方、道路の改善や運転者教育は、ドライバの動機が影響して効果を打ち消す方向に行動変容すると効果を否定している。そのため、ゼロリスクモデルも論争を起こしたのである。

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