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2019年6月 4日 (火)

自動運転のためのセンサシステム入門(65)


 ヤーネが提唱した免疫ネットワークをモデル化したものに、免疫ネットワークによる診断モデルがある。これは各センサを免疫とみなし、相互に抑制・制御するものとして連合型センサフュージョンの一モデルともみなせる。

 免疫ネットワークによる診断とは、いくつかのセンサユニット(以下ユニット)が相互結合した分散診断モデルの一形態である。各ユニットは互いに他を独立にテストでき、ユニットUiがユニットUjをテストしたときの評価値Tijについて

Tij≦0:Uiが正常でUjが異常
Tij>0:Ui、Uj ともに正常
Tij不定:Uiが異常

とすると、この式は、ユニットUi が正常な場合、相手を正しく評価でき、ユニットUi が異常な場合なんらかの評価をするが、その値は正しいかどうか分からないことを示している。各々のユニットで単純に評価値を集計しただけでは、どのユニットが異常か判断はできない。このネットワークに次のような微分方程式でダイナミクスを与えることによって、どのユニットが異常であるかを検出できる。

d・ri(k)/d・k = ΣTijRj(k) + ΣTjiRj(k) - Σβ(Tij+1) - ri(k)
       = ΣTij(Rj(k)-β) + Σ(TjiRj(k)-β) - ri(k)
ここで、

Ri(k) = 1 / (1 + e^(-ri(k)))

である。Ri(k)は時刻kにおけるユニットUiの信用度、ri(k) はその中間変数、TijはUi がUjをテストした評価値、βは診断調整量であり診断の厳しさを表す。

 この微分方程式が意味するところは、ユニットが互いに相互診断をして行くので、時間の経過と共に式の値が変化して行き、ある値に収束して行く。このモデルのふるまいが、免疫ネットワークと同様なのである。

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