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2019年11月30日 (土)

自律移動車(30)

 今回で自律移動車シリーズは終了する.LiDARをベースにしたSLAMと障害物検出による自律移動車では,SLAMにNDTを使うため,NDTが使いやすいROSを使うと早く仕上がる.

 障害物検出はいろいろな手法はあるものの,ポイントクラウドデータの物体認識はICPが基本なので,ICPを勉強するとよい.計算時間はかかるもののICPでSLAMもできるので,ICPを使えると応用が利く.

 ICPはROSにも入っているが,PCLの方がより細かいICPの精度向上アルゴリズムが実装されている.そのため,PCLのICP関連を一通りこなすとよいだろう.

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2019年11月29日 (金)

自律移動車(29)

 日本ではパイオニアが車載LiDARを数年内に発売すると公表している.スキャン方式はモーターでミラーを回転させるのではなく,MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)で微小ミラーを振動させる方式と発表している.

 その他にも公表はしていないものの,LiDARの国際会議に出品している日本メーカーもある.2018年から,車載LiDARの国際会議として「AUTOMOTIVE LIDAR」が毎年開催されるようになった.

 下図はその AUTOMOTIVE LIDAR 2019 の出展企業である.VelodyneとIBEOはもちろん入っている.いくつか日本企業名が見えるので期待したいところだ.実は,2018年度の出展企業には,日本の大手電装メーカーの名前もあったのだが,2019年は出展を辞めたようだ.2018年から2019年にかけて出展社数は増えているものの,75%もが入れ替わっている.まだベンチャー側面が強いのだろう.

Automotivelidar2019_slide   

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2019年11月28日 (木)

自律移動車(28)

 以上,自律移動車というロボットカーから見た自律移動用には,LiDARとNDTが現在のスタンダードになった流れを解説した.また,自動運転もレベル3からはLiDARが必要になるということも解説した.

 自動運転のレベル3ではSLAMを行わないので,自律移動車と同じ形になる必要はない.しかし,Googleが提案した自動運転レベル5は,自律移動車そのものであり,LiDARとNDTが必須となる.

 今後,自動運転のレベルが進化し,やがてレベル5が当たり前となって,すべての自動車が自律移動車のようになるかどうかは今のところわからない.筆者は,当面の間,自家用自動車はレベル2までは普及してレベル3は一部の高級車だけだと考えている.それは,レベル3になるとメーカー責任になるため,多くのセンサを搭載し,かつ,遠隔で監視するほどの高級車だけが実現でき,一般的な自動車はドライバの監視義務が伴うレベル2に留まるからと考えるからである.

 レベル2はLiDARがなくても実現するため,車載LiDARが普及しなくなると思われるかも知れない.しかし,自律移動車の普及により,LiDARの認知度が格段に上がって,今後はIBEO以外の車載LiDARも登場してくるものと期待している.

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2019年11月27日 (水)

自律移動車(27)

 SCALAは発表後も進化しており,縦方向の視野角を広げ始めた.元々は障害物検出機能だけを目的としたものが,SLAMもできるよう走行環境の3D情報を取得しようとしているのかも知れない.

 IBEOはSCALAの次のLiDARとして,ミラースキャンではなく可動部がないLiDARを開発している.360°回転するLiDARで有名なVelodyneも車載LiDAR用としては,やはり可動部のないLiDARを開発している.

 自律移動車のセンサはモーターでミラーや本体を回転するタイプでも問題ないと思われる.なぜなら,ある程度のメンテナンスがあってもよいものと思われる.しかし,自動車用の量産センサーでは,メンテナンス不要とするのが基本である.そのため,自動車メーカーのエンジニアは,電子部品については機械的な可動部があるものより,機械的可動部がないものの方を好むのである.かつて車載LiDARから電波レーダに変わっていくとき,機械的可動部のあるスキャンLiDARより,機械的可動部のない電子スキャンの電波レーダが好まれたという背景もあった.

 ただし,機械的可動部のないスキャン方式では,LiDARの利点の一つだった広い視野角がなくなってしまう.そのため,自家用用途の自動車以外では,広い視野角のLiDARが使われ続けていくものと思われる.

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2019年11月26日 (火)

自律移動車(26)

 LUXが従来のLiDARの欠点を解消しており,電波レーダより高性能であっても,当時のADASは電波レーダで十分成立していたからである.電波レーダのコストもこなれ,後発のLUXの方が高くなる可能性があった.

 量産システムでは,問題がなければ変更することはないのである.高速道路でACCとレーンキーピングだけがうまく出来れば良かった時代では,高性能LiDARは不要だったということだ.

 ADASシステムは自動運転レベル1である.レベル1では監視義務がドライバにあり,制御はドライバとシステムの両方が行う.つまりそれは,システムのセンサ性能が不十分であってもドライバが判断しないといけないということであり,制御がおかしければドライバが修正するということになる.そのためもあって,センサにある程度以上の高性能を求めなくても良いという背景があったかも知れない.LUXのような高機能は,レベル3から必要になるのである.

 そのため,LUXを発展させたSCALAが量産車に採用されたのは,世界初の自動運転レベル3を謳うAudi A8が最初になったのである.

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2019年11月25日 (月)

自律移動車(25)

 2000年代後半から,自動車メーカーはIBEOのLiDAR,LUXを評価し始めた.そして,現場のエンジニアはその優秀さにすぐ気付いたのである.

 従来のLiDARよりも長距離の車間距離計測が行えることや,50m程度であれば歩行者や自転車も確実に検出し,従来のLiDARだけでなく歩行者認識に関しては電波レーダよりも優れていることがわかったのである.また,雨天での性能も,従来のLiDARより歪みは少なく(元々空間解像度のない電波レーダよりも良い),使えることもわかった.更に,地面に照射された最下端のビームは道路白線を検出することも確認できた.

 LUXを評価した自動車メーカーの一部は,視野角が90°あることを利用して車両4隅のバンパ内に配置して全周囲を視野角に入れ,高機能ADAS車を試作した.例えば,前方の路肩に停止中の車を追い越そうとしたとき,いきなりその停止車が車道側のドアを開け,ドライバが気付かずにいると自動的に急ハンドルを切ってドアへの衝突を回避し,停止車をやり過ごすと元のレーンに自動的に戻るというシステムである.この様な高度な制御は,LUXのように空間解像度の高いセンシングができなければ実行不可能である.

 ところが,LUXが自動車メーカーの量産車のADASシステムに採用されることはなかったのである.

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2019年11月24日 (日)

自律移動車(24)

 投光用と受光用のレンズを同じにすると,受光ビームは投光ビームの経路に添って帰って来ることになる.レンズが別だと,受光ビームは投光ビームとは別経路で帰って来るため,レンズに付着した雨滴の位置も変わり,角度情報が更に乱れるのである.

 また,投光ビームを実際に4本出しているので,少なくとも高さ方向でどのビームからの反射ビームかを間違えることはなくなる.IBEOは雨天での性能劣化を,ポリゴンミラーのものより押さえたといえる.

 更に,IBEOは投光ビームを反射して帰って来た最初の受光ビームの飛行時間を計測するだけでなく,同じ投光ビームの反射がないかも含めて3回まで計測した.雨天のときは前方車が路面の水を跳ね上げてスプラッシュを発生すると,投光ビームに対して複数回の反射が起きるのである.この現象が起きると,最初の反射しか計測しない従来のLiDARは,自車から前方車のスプラッシュまでの距離を計測するという欠点があった.IBEOはマルチエコー計測という手法で,スプラッシュだけでなく,スプラッシュを通して反射した前方車までの距離も計測して欠点を克服したのである.

 IBEOはこれらの改良があれば,LiDARでも電波レーダに対抗できると起業したベンチャーだった.LUXが売り出されてから,各自動車メーカーの試験採用が始まった.

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2019年11月23日 (土)

自律移動車(23)

 IBEOがSCALAを開発する前,車載用LiDARとして売り出していたLiDARには,「LUX」という名称を付けていた.LUXのセンサ仕様は,4本か8本のレーザ光を照射し,視野角90°前後で検出距離はSCALAと同性能なものだった.

 このLUXを自動車メーカーに売り出したのが,市場がLiDARから電波レーダに切り替わる頃だったのである.それ以降,市場から全ての車載LiDARは姿を消し,IBEOだけがLUXを売り出している状態が続いた.

 LiDARが電波レーダに置き換わった最大の理由は,対天候性能の中でも雨での性能劣化である.IBEOはこれをどう解決したのだろうか.2000年代に登場したスキャン型の車載LiDARは,ポリゴンミラーを回転させスキャンしていた.ポリゴンミラーは6面の角度を変えるという発想を用いて,1本のレーザビームを水平方向にスキャン反射させながら,反射面が変わると高さを変え,水平スキャン角×6の照射エリアを確保していた.つまり仮想的に高さ方向に6本のビームでスキャンする形を実現していたのである.ビーム送信が複雑な機構になったためか,受光は投光とは別のレンズで受けていた.雨が降ってレンズに水滴が付くと,投光ビームの投光方向がレンズ上の水滴で歪んでしまい,重要な角度情報が乱れてしまい,受光側が別レンズのため角度情報が乱れたまま処理しなければならなかった.そのため,雨天時は対象物体の形状が歪む結果となっていた.

 これに対し,IBEOは投光に4つのレーザ発光元となるレーザダイオードを用い,高さ方向に4本のレーザビームを発射したのである.その代わりスキャン用ミラーは平面の1枚ものを回転させ,投光受光とも同じレンズを用いたのである.

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2019年11月22日 (金)

自律移動車(22)

 2017年末,時速60km/hまでの限定仕様で,Audiが世界初となる自動運転レベル3を発表した.レベル3を実現したのは,A8のグリルに搭載されたLiDARである.

 このLiDARは,「SCALA」と名付けられたIBEOで開発されたものである.しかし,Audiへの納入はValeoが行っており,生産はValeoで行われているということになる.

 SCALAの視野角は水平方向に145°である.ルーフに搭載せず,バンパやグリルの設置される前方監視用センサは,通常20°から広くても40°までである.構造的に視野角を広くできないこともあり,監視対象は前方走行車だけのADAS仕様としては十分だった.レベル3になると,対象は前方走行車だけではなく,自転車や歩行者も含まれ,なるべく広い視野で観測する必要が出てくる.パンパやグリルに設置すれば,理想的な視野角は前方に伸びる半円の180°となる.Scalaの視野角145°はほぼ理想値といえる.検出性能は,車両150m、歩行者80mと発表された.時速60km/hなら問題ない性能である.

 視野角145°にわたり,150m遠方の車両と80m遠方の歩行者を検出し,しかも水平方向の解像度は0.25°というセンサ性能は,電波レーダでは不可能である.更に,SCALAのレーザー光が路面に照射されれば,道路白線も検出可能である.

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2019年11月21日 (木)

自律移動車(21)

 カメラのハードウエアを進化させ,明るさのゲインコントロールを工夫して,灯火がないような状況でも見えるようになるかも知れない.更に,ヘッドライトや赤外線灯火器をシステムと連動させ,夜間に見えなくなることを改善できるかも知れない.

 ただし,ヘッドライトや赤外線灯火器とセットにすれば,それはパッシブ方式とはいえず,一種のアクティブ方式である.パッシブの限界がわかっているため取られた対策といえる.

 ディープラーニングの認識性能は人間を超えるともいわれる.人間の視覚はパッシブ方式なので,人工知能が進歩すれば,パッシブ方式だけで自信を持ってレベル3の自動運転ができるようになるかも知れない.しかし,ディープラーニングは,どのようにすれば認識性能が上がるかわかっただけで,ディープラーニングの中身がわかった上で作られたものではない.下図は,ディープラーニングでパンダと認識するプログラムにノイズを加えると,テナガザルと認識する例を示している.人間以上に認識能力が高いにもかかわらず,人間では起こしようもない誤認識もするのである.

 Cnn 
Ian Goodfellow,Jonathon Shlens and Christian Szegedy:EXPLAINING AND HARNESSING ADVERSARIAL
EXAMPLES,ICLR 2015

 つまり,当面の間,パッシブ方式だけでレベル3の自動運転は難しいといえる.研究開発的にはいくらできても,レベル3で事故が起きると開発者側の責任になるため,誰も販売しないのである.

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2019年11月20日 (水)

自律移動車(20)

 パッシブ方式のカメラ画像で認識することが,どうしてアクティブ方式のレーダやLiDARより信頼性が落ちるのだろうか.なぜなら,パッシブ方式は与えられ情報の信頼性を確認することができないからである.

 例えば,車載カメラで人間のドライバ並みに先行車と車線を正確に認識できるシステムがあるとしよう.その車両をシャシ・ローラーの上で疑似走行させ,前方に張ったスクリーンに走行シーンを映し出せば,車載カメラはスクリーンに映る先行車と車線を正確に認識し,システムは何の疑いもせずブレーキやステアリングを制御する.

 つまり,パッシブ方式はシステムを容易に騙すことができるのである.前方を走るパネル・トラックの荷台後面が大きなTVスクリーンで,そこに前方走行車が急ブレーキをかける映像が写されていたらどうなるだろうか.こんな手の込んだ悪戯は現実にないかも知れない.しかし,前方のトラックの荷台が巨大な鏡ならどうなるだろうか.車載カメラだけで制御するADASには,これらの状況に対応できる対策が組み込まれているのだろうか.

 ここに挙げた例は極端なものであり,通常,パッシブ方式のカメラで難しいことは,天候や時間帯により同じ物体でも様々な見え方に変化するということである.更に,闇夜で灯火がなければ,何も見えなくなるのである.

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2019年11月19日 (火)

自律移動車(19)

 ACCや自動ブレーキ等のADASはレベル1である.ACCとレーンキーピングを組合せれば,高速道路でレベル2の自動運転が可能になる.

 高速道路でのレベル2までは,車載電波レーダと,レーンを示す道路白線を認識するための車載カメラがあればよい.電波レーダとカメラだけではレベル3は難しいのだろうか.

 レベル3になると,ドライバの監視義務がなくなるため,システムが責任を持って車外の状況を認識しなければならない.すると,電波レーダは見えるものと見えないものがあるため,カメラですべて認識しなければならなくなる.車載カメラによる外界認識技術は,ディープラーニングの登場により劇的に進歩している.現に,車載カメラだけでADASやレベル2に近い自動運転システムが実用化されている.すぐにでも電波レーダとカメラだけのレベル3が実用化されても良さそうにみえる.

 ところが,レーダーやLiDARのように電波や光を発射してその反射をみるアクティブ方式と,カメラのように物体が発光する光を受光するパッシブ方式では,認識の信頼性が根本的に異なるのである.システムが責任を持つ以上,パッシブ方式だけに頼るのはまだまだ厳しいものがある.

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2019年11月18日 (月)

自律移動車(18)

 自律移動車は,いわば,開発当初からレベル5の完全無人自動運転である.ところが,自動車は人間のドライバが運転しているクルマを段階を経て自動化している.

 そのため,全く自動化の入ってない自動車をレベル0の自動運転とし,ADASが入るとレベル1というように自動化のレベルという概念が提唱され始めた.各国,各団体でレベルの整合が付かないことがあったものの,現在では米国自動車技術会SAE(Society of Automotive Engineers )が定めた次のレベル0からレベル5がスタンダードになっている.

レベル0:すべてドライバが監視・制御するレベル(まったく自動化なし)
レベル1:ドライバが監視・制御するも,システムが制御を補助(ADAS)
レベル2:ドライバが監視,システムが制御(主に高速道路を想定)
レベル3:システムが監視・制御(一般道路も想定)ただし,システム故障時はドライバが運転
レベル4:システムが監視・制御・故障時もシステムが対応
レベル5:ドライバなしでも運転

 このレベルによれば,自律移動車はレベル5となる.レベル3になると,ドライバの監視義務がなくなるので自動運転中に運転以外のこともできるようになると解釈できる.

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2019年11月17日 (日)

自律移動車(17)

 2007年アーバンチャレンジに出場したJunior号にも電波レーダが搭載されていた.これは悪天候時の障害物検出が目的と思われ,SLAMには利用されていない.

 Junior号にはVelodyne HDL64E以外のLiDARも搭載されていた.それはIBEO社製の車載LiDARである.

 当時,IBEOの車載LiDARは量産の実績はなかったものの,各自動車メーカーでテスト採用されている状況だった.このLiDARは車載を前提に開発されていたため,ルーフに置いて全周囲を観測するものではなく,バンパに内蔵して前方の障害物を検出するタイプのものだった.そのため,自車前方の障害物検出性能に優れていた.自車周囲の3次元地図作成と自車位置推定はHDL64EによるSLAMで行って,時事刻々と変わる自車前方の移動障害物(他車,歩行者等)は,IBEOのLiDARを利用していたものと思われる.

 IBEOはその後も車載LiDARの開発を継続し,10年後やっと量産センサとして採用されることになる.それは世界初の自動運転レベル3を謳ったAudi A8の前方監視用センサとしてである.

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2019年11月16日 (土)

自律移動車(16)

 2000年代後半から,高速道路でのADAS用主要センサになった車載電波レーダーは,主に自車レーン上と他レーン上の前方走行車までの車間距離と相対速度を検出した.相対速度を検出できるため,ACCの様に自車レーンの前方走行車に追従するシステムには好都合だった.

 ADASのシステムで実用化された順番は,車間距離警報,ACC,レーンキーピングで,自動ブレーキが実用化されたのは,2010年代に入ってからである.車載電波レーダがADASセンサの主要センサになったときには,未だ自動ブレーキは実用化されていなかったのである.

 この時代の車載電波レーダは,停止車両を検出するのが苦手だった.できなくはないが,当時の電波レーダの水平方向の解像度では,停止車両の正確な幅を検出することは難しかったのである.ACCは動いている前方車の検出から始まるので問題なかった.しかし,いきなり停止車が出現する状況では,ぶつかるかどうかの判定ができなかったのである.そのため,自動ブレーキ機能を追加する時代になると,電波レーダだけでなく,カメラや他センサで苦手な部分を解消したり,自動ブレーキをかける条件を明確にして機能するようになった.

 自動運転では自動ブレーキ機能は不可欠だ.そのため,電波レーダだけでは自動運転は難しいことが認識されるようになったのである.

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2019年11月15日 (金)

自律移動車(15)

 1990年代から2000年代半ばまで,日本では車載LiDARがADAS(Advanced Driver Assistance Systems)用センサとして使用されていた.当初の3本固定ビーム方式から,ポリゴンミラーを使用したスキャンビーム方式へと進化し,車間距離警報からACCまでカバーしていた.

 この時代に車載LiDARは悪天候では使えないという評判が確立した.レーザ光にとっては雨や雪がノイズになるため,安全のためメーカーが悪天候時は使えない仕様にしたことが主な理由である.

 LiDARと電波レーダーが同時に市場に出ていれば評判も変わったものと思われるが,LiDARが先に市場に出たため,非接触長距離測定型センサの欠点を一気に背負わされた形となってしまった.レーザーよりも電波の方が雨や雪に強いため,200年代後半頃から,LiDARより電波レーダーの方が良いセンサとして望まれる形に変わって行ったのである.実際は電波レーダーも悪天候の影響は受けるものの,霧の様な状況では圧倒的に電波がレーザーより強いため,電波レーダーがLiDARよりADASに適していると誰もが思ったのである(霧の状況では人間のドライバの視界が落ちるためADASを使うのは危険であり,また使うドライバもいなかった).

 こうして,2000年代後半から,ようやくコストの課題を克服し始めた車載電波レーダーがADAS用センサとして採用され始めた.そして,ほとんどの車載LiDARが市場から姿を消した.

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2019年11月14日 (木)

自律移動車(14)

 車載レーダーの対象物体の距離の検出方法は,周波数変調連続FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave )方式が採用された.これは連続波を周波数変調し,送信波と受信波の周波数差から距離と速度を求める方式である.

 LiDARは送信波と受信波の飛行時間を求めるToF(Time of Flight)方式が多く,送信波はパルス波である.FMCWは連続波のためパルス波より安定しており,一回の計測で対象物体との速度差を計測できるメリットがある.

 ただ,FMCWでは周波数の計算にFFTを用いたり,車載用に小型化するため専用ICのモノリシックマイクロ波集積回路:MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)が必要となる.ICは量産化しないとコスト効果が出ないため,車載レーダのコストはなかなか下がらなかった.そのため,1990年代に入って自動ブレーキの前段階となる,車間距離警報や前方走行車との車間距離を制御して定速走行するACC(Adaptive Cruise Control)が出現したとき,採用されたのは車載LiDARだったのである.

 このときの車載LiDARはVelodyne HDL64Eとは全く別の考え方のものだった,車載レーダとほぼ同様に前方の自動車との車間距離を計測するLiDARで,バンパに設置され一見どこにあるかわからない搭載の仕方だった.

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2019年11月13日 (水)

自律移動車(13)

 自動車用途で車載センサが開発されるとき,車外認識用センサはバンパやグリルの中に配置し,一見どこにセンサがあるのかわからないような搭載を前提とする.それは,空力的にも流麗な形の自動車シルエットから,妙な突起が出ないことということが暗黙の前提になるからである.

 そのため,車載用レーダもボンネットの中に配置され,グリルを通して車外に電波を発射することが前提となった.誰もロボットカーを前提とし流麗な車両シルエットを考慮しなくても良かったVelodyne HDL64E のように,ルーフ上に配置することは考えなかったようだ.

 本来,電波レーダは大きなパラボラ状のアンテナを機械的に360°回すものだった.HDL64Eも360°全周囲を計測するため,LiDAR本体ごと360°回転させている.電波レーダもルーフの上で360°回転する方式でスタートしても良かったのである.しかし,当初は自動ブレーキが目的だったため,搭載車両の前方だけを監視すれば良いという発想しかなかったのである.電波レーダ開発当初はSLAMという考え方もなく,自動車は前方がまず重要,衝突する対象も他自動車やガードレールが多く,対象物体は金属の塊がほとんどだった.電波は金属からの反射率が高いため,他自動車の検出に都合が良かった.例え360°回転するタイプになっていたとしても,金属物以外は見えにくいため,LiDARから得たポイントクラウドのように何でも点群で表すことは難しいはずだ.

 前方しか見なければ,車載レーダは,送受信アンテナ,基板等の平面物を重ねる構造となりあまりかさばらず,車載に適した構造である.これらの理由により,平べったく小型でグリルやバンパの中に搭載する車載レーダが開発されたのである.

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2019年11月12日 (火)

自律移動車(12)

 インフラ型の自動運転が下火になった理由は,高速道路だけしか使えないことだけではない.インフラ設備の修理や更新が必要なため,メンテナンス費用が増えるということもあった.

 更に,自動車のニーズは,いきなり自動運転が始まらなくても,自動運転の個々の機能だけでも役に立つという背景もあった.先行車が止まれば自車も自動的に止まる自動ブレーキ,先行車に追従する追従システム,道路両端の白線に添ってステアリングを制御するレーンキーピングと,これらの機能が単独で実現するだけでもドライバの負担を軽減し事故低減効果が期待できるからである.

 自動ブレーキ,追従,レーンキーピングで最も望まれたものが自動ブレーキだった.自動車の事故とは,最終的に何かにぶつかることであり,最終的には自動ブレーキがあれば事故を防ぐことができるという考え方である.自動ブレーキでの技術課題は,非接触で100m以上離れた障害物を検出することだった.そのための技術開発もインフラ型の自動運転と同時期から始まった.それは車載レーダーの開発である.

 1959年には,車載可能なサイズのレーダが開発され,当時の未来コンセプトカーに搭載されていた.実際に車載レーダーが実用化されるのは30年以上も経ってからであり,そんなにも時間がかかったのはコストダウンのためだった.

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2019年11月11日 (月)

自律移動車(11)

 以上まとめると,スタンフォードレーシングチームは2007アーバンチャレンジにおいて,ルーフにVelodyne HDL64E を搭載したJunior号で NDTアルゴリズムでSLAMを行い,これが以降の自律走行車のスタンダードとなったということである.このスタイルはGoogleが始めた自動運転に引き継がれ,完全無人の自動運転サービスが始まった.

 一方,自動車も自動運転を目指して開発が行われていた.自動車側の歴史も見てみよう.

 自動車の自動運転の概念が具体化されたのは,自律移動車がラジコンで動かされた1920年代の次となる1930年代だった.ニューヨークで開催された世界博覧会で,アメリカのゼネラルモーターズ社がジオラマを展示したのである.そして,1950年代には,それを実現すべく道路中央に磁気テープを配置し,それを自動車がまたいで走行することにより前後左右位置を制御するインフラ型の自動運転が実験が始まった.1990年代には,高速道路で実際に実現すべく,磁気テープは磁気ネイルへと姿を変え,AHS(Automated Highway System)という名称にて日米で実用化する機運が高まっていた.

 しかし,実証実験のデモが終わると突如AHSの火は消えた.実現可能なものが高速道路でしか使えなく,事故が多い一般道路では使えないものだったからである.

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2019年11月10日 (日)

自律移動車(10)

 ICPはIterative Closest Point,すなわち繰り返し計算で点間の距離が最小となる点を対応点とする手法である.点群マッチングの基本として使うことができ,SLAM用の自己位置推定だけでなく,対象物体のポイントクラウドの認識のために使うこともできる.

 ところが,点群数が増えるほど計算時間が増えるという特性がある.3次元地図は膨大な点群数があるため,リアルタイムで処理したい自己位置推定では計算時間がかかるという点で使い辛い手法ともいえる.

 そのICPの計算時間を解決すべく考えられた手法も,2007年アーバンチャレンジでは実験され目途が立ったのである.その手法は,NDT(Normal Distributions Transform)と名付けらた.ICPが対象とする地図用のポイントクラウドは,ある部分に集中した非常に多くの点群で構成されている.この特性を利用し,もっとざっくりと計算してもそここ使えるのではないかと考えられた.ざっくり扱うため,まず,3次元地図で対象となる空間をあるサイズのボクセルに区切る.そして,それぞれのボクセルの統計的性質(平均と分散)を計算し,マッチングに際しては,これら統計量で評価しようというものである.

 NDTはICPほど正確ではないため,対象物体認識には使えない.しかし,3次元地図のようなポイントクラウドでは,ICPより計算時間が激減し精度も問題ない.

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2019年11月 9日 (土)

自律移動車(9)

 地図製作と自己位置推定を同時に行うことを,SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)という.LiDARによるSLAMが自律走行車の一つの解であることを,Junior号は立証したともいえる.

 ここでのSLAMは,一度人間が監視して制御する状態でコースを走行して3次元地図を作り,次に走行する自律走行時に最初の走行で作った3次元地図を手掛かりに自己位置を推定する.そのため,厳密には地図作りと自己位置推定を同時にやっていないものの,SLAMと呼んでいる.

 地図データに対し現在位置を推定するには,地図データから現在検出したデータを検索することが基本となる.すなわち,検索するに際し,手がかりがなければ順番に検出したデータを地図データに当てはめて合うかどうか,繰返し検証しながら一番合うところを探すのである.ポイントクラウドデータでこれをそのまま実行するあるとリズムを,ICP(Iterative Closest Point)という.

 ICPは3次元データのマッチング手法として,3次元データが計測可能なセンサが使われ出して登場した手法である.2007年当時でもICP自体はかなり研究され,ICPをベースにした各種アルゴリズムが提案されていた.

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2019年11月 8日 (金)

自律移動車(8)

 この写真は,2007年アーバンチャレンジに出場したパサートをベースにした Junior 号である.VelodyneのLiDARとなるHDL64Eが,搭載された他のセンサの頂点に君臨しているようにも見える. Junior6 Junior8

 そして,次の写真は Google が自動運転の公道実験を始めたときのプリウスである.Junior同様に,ルーフ上にHDL64Eを搭載している.

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 実は,Googleの自動運転車は,スタンフォードレーシングチームのJuniorから,車両をプリウスに変えてHDL64E以外のセンサを排除したかたちとなっている.2007年アーバンチャレンジに参戦したチームメンバーほとんどが,Googleの開発チームに移動したといわれている.その後,Uberが自動運転の公道走行実験を始めたり,GMやフォードも自動運転の公道走行実験を開始した.これらの実験車はベースとなる車両こそ異なるものの,やはりルーフにはHDL64Eか類似のLiDARを搭載している.

 日本では,この写真のGoogleの自動運転車によく似ているプリウス+HDL64Eで,名古屋大学が大々的に自動運転の公道走行実験に乗り出した.当面の間、LiDARで全周  囲を計測しながら,走行環境の3次元復元と地図作成認識を同時に行うことが自動運転車のスタンダードといえる.Images 

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2019年11月 7日 (木)

自律移動車(7)

 2007年アーバンチャレンジ2位のパサートは,ルーフの上にVelodyneのLiDARを設置していた.このLiDAR(後のHDL64E)はレーザ光を全周囲360°に照射するため,円筒形の本体を水平より下向きに360°回転させる構造だった.

 HDL64Eはあるスポットに64本のレーザ光を照射し,対となる64個の受光センサでそれぞれのビームが反射で帰って来る時間を計測する.このスポットが360°回転するため,最大検知距離内の全周囲の計測点情報(ポイントクラウド)が得られるのである.

 自車の位置と移動情報(オドメトリー)がわかると,走行しながら360°回転するLiDARでポイントクラウドを蓄積していけば,自車経路に添ったポイントクラウド地図ができあがる.一度ポイントクラウド地図ができれば,次に走行するとき,そのとき得たポイントクラウドと地図を比較すれば,自車位置が特定できるのである.その上で地図データと比較して,新たなポイントクラウドが出現していれば,それは何らかの移動障害物である可能性が高い.その部分だけをトラッキングして確かめることもできる.

 スタンフォードレーシングチームのパサートは,この走行環境の3次元復元と地図作成認識が,HDL64Eだけでもある程度可能なことを証明したともいえる.そしてこのスタイルが,以降の自動運転のスタンダードになるのである.

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2019年11月 6日 (水)

自律移動車(6)

 シェイキーの開発資金を提供していたのは,アメリカ国防高等研究計画局 DARPA:Defense Advanced Research Projects Agency)だった.DARPAはシェイキーの開発後、自律移動車の開発を加速するため,グランドチャレンジという自律移動車の競技会を2004年に始めた.

 第一回目のグランドチャレンジはアメリカ南西部のモハーヴェ砂漠で開催され,全出場車両が完走できなかった過酷なものだった.翌2005年,第二回のグランドチャレンジでは全参加23台中5台が完走し,スタンフォード大学のスタンフォードレーシングチームが優勝した.

 スタンフォード大はシェイキーの開発以降も人工知能や自律移動車の研究を独自に続け,当時,既にMITと双璧を成す同分野の巨頭だった.それに加え,2005年にグランドチャレンジで完走車が出始めたのは,環境認識として何をすれば良いかがわかって来たからである.すなわちそれは,走行環境の3次元復元と自分で地図を作ってそこを再び認識できる技術だった.これらが成立するよう,出場チームは多数のカメラ,レーダ、LiDARを出場車に搭載した.そして,この年から,Velodyne社が自社のLiDARを競技に持ち込み始めたのである.Velodyneはこのときの経験から,2007年,64本のレーザビームを360°回転させ,自車全域の3次元情報を計測できるHDL64Eを提供し始めた.HDL64Eを使えば,走行環境の3次元復元と地図作成認識が同時に行うことができた.

 2007年のグランドチャレンジはアーバンチャレンジと志向を変え,郊外から都市部での走行レースと変貌した.2位には終わったものの,スタンフォードレーシングチームはHDL64Eをメインセンサとしてフォルクスワーゲン・パサートのワゴン車に搭載し,MITに大差を付けたのである.

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2019年11月 5日 (火)

自律移動車(5)

 一方,自動運転を目指す自動車の方は,最初から課題は外界認識であった.自動かに向かう自動車の最初のテーマは自動ブレーキと制御が比較的容易だったので,いかに自動ブレーキの対象となる障害物とその距離の検出が重要だったからである.

 また,当時,高度な画像処理用の計算機は,自動車への搭載が難しかったため,レーダーやLiDARのようにセンシングデバイスそのもので検出できるものに注力された.

 自律移動車は,自動車よりも移動速度が遅く計算時間に余裕があり,量産よりも研究という側面が強かったため,コンピュータビジョンに代表される車載カメラ画像を解析する研究が深められた.その結果,コンピュータビジョンで外界を認識する数々の手法やアルゴリズムが提案されたものの,実環境でリアルタイムに動くものはここ数年まで待たなければならなかった.これに対し,自動車は簡単な構造のLiDARやミリ波帯域を使う電波レーダが,1990年頃から実用化され始め,自動ブレーキが実現していった.

 コンピュータビジョンも日の目を見なかったわけではなく,距離抽出に特化したカメラを2つ使うステレオシステムが実用化した.しかし,最大検出距離性能ではレーダやLiDARに及ばなかった.

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2019年11月 4日 (月)

自律移動車(4)

 シェイキーの最大の成果は,人工知能による論理推論により,複雑な問題が解決できるということである.また,探索アルゴリズムで有名な今でも使われているA*アルゴリズムや,画像処理でお馴染みのハフ変換はシェーキーの開発によって実用化されたことである.

 そしてもう一つ,重要な未解決課題を提供したことも成果といえるだろう.それは,外界認識が難しいということである.

 シェイキーにはカメラと超音波センサが搭載され,外界のパターンはカメラ映像を解析するコンピュータービジョンで,物体までの距離は超音波センサで対応しようとした.ところが,シェイキーが努力したコンピュータービジョンでは,形状が明確なブロックやはっきりと線を引いたパターンしか認識できず,超音波センサにいたっては音波の広がり特性から細かい物体までの距離はわからなかったのである.

 よってこれ以降の自律移動車の課題は,いかに外界認識を行うかに集中することになった.外界認識とは,対象物体が何か,対象物体の形状はどうなっているか,対象物体までの距離はどれくらいか,そして自分の周りの地形や建造物がどうなっているか等である.

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2019年11月 3日 (日)

自律移動車(3)

 歴史的には,一見自律移動車のように,無人で移動する車は1920年代から出現していた.当時としてはハイテクの塊だったものの,それらはリモコンで操縦するものだった.

 リモコンの方式は無線だったりケーブルの有線だったりした.自律移動車が出現するのは,コンピュータが搭載できる時代を待たなければならなかった.

 そして,コンピュータ時代となり登場した最初の自律移動車は,1966年から1972年にスタンフォード大学で開発されたシェイキーである.シェイキーはカメラで視界たる画像を分析し距離センサとなる超音波ソナーを持ち,指令を受けると人工知能による論理的推論で基本的動作に分解して逐次実行したのである.実際にシェイキーが行ったことは,ブロックを拾って特定の場所に置くというものだった.この単純な動作でさえ,それまでのロボットは各段階のこまかい動作を命令しなければならなかったのである.

 ちなみに,シェイキー(shaky)とは,ぶるぶる震えるという意味である.このロボットの命名段階で,シェイキーが動作をするときは可動部を震わせながら行ったことから,Shakyと名付けられた.

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2019年11月 2日 (土)

自律移動車(2)

 自律移動車とは,自律的に移動する車という意味である.漢字そのままの意味ではあるものの,自律という言葉の意味がすべてを示す.

 「自律」自体の意味は,辞書では「他からの支配・制約などを受けずに,自分自身で立てた規範に従って行動すること」とある.したがって,自律移動車とは,他からの指令を受けずに車自身が立てた規範に従って移動するものということになる.

 自律は英語で「Autonomous」といい,Autonomousには「自治」という意味もある.英語で Autonomous Land Vehicle と呼ばれる自律移動車は,車に搭載されるオンボードコンピュータだけを知能とし,車載センサとアクチュエータを駆使して移動する車なのである.この意味をしっかりわかれば,自立移動車と漢字を間違えることはなくなるはずである.

 ちなみに,「自立」とは,他の助けなしで一人で物事を行うことという意味になる.そのため,自立移動車といってしまうと,例えば2輪タイプの車では補助輪なしでバランスが取れて移動することができるという意味合いになる.

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2019年11月 1日 (金)

自律移動車(1)

 ITS世界会議は未だ半分ほどしか紹介していないのだが,11月になったので新しい話題に切替えよう.今日からしばらく,自律移動車(ロボット)について連載する.

 自律移動車は自動運転に近いものといえる.しかし,自律移動車は最初から人が乗っていないレベル5でスタートし,自動運転は人間が運転するレベル0からスタートしたところが異なる.

 また,自律移動車は人間を載せることが共通の目的ではなく,自律的に移動すること自体も目的となる.例えば,自律移動車に数々のセンサを載せ,人間が行けない場所でデータ収集することが,出現当初から目的となっている.一方,自動運転は人間を載せることが大前提となる.そのため,人間を載せる自動車やバスがベースとなることが多く,人間中心の乗物といえる.そのため,自律移動車の方が多彩な大きさ,形態,技術が採用され,移動手段がタイヤではなくアームのこともあり,自律移動ロボットとも呼ばれる.

 自律移動車は陸上移動に限らず,水上,水中,空中と活躍場面も多彩である.ただ,ここでは,自動運転への応用を前提とするので,陸上移動車だけを取り扱う.

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