DS(17)
TMCの開発目標は,日本での事故発生環境を考えて,事故の多い交差点走行を模擬することである.そのため,通常走行の80%から90%をカバーする0.3Gの前後左右加速度発生を目標にした.
そして,この開発目標を実現するため,アイオワ大学のNADSを参考にすることになった.NADSは6軸+2軸レール方式で,並進距離は20mである.
TMCでは0.3Gを実現するため,機械部分の仕様をNADSのものから次のように拡大することにした.まず,並進距離を20mから35mに延長することにした.さらに,旋回時の画像チラツキとヨー応答特性を改善するため,ドーム内に土330°回転するターンテープルを追加し,低速度時の速度感覚の不足を補うため,ターンテーブルを支える4台の車体加振機のストロークを士50mm拡大した.
NADSは当時世界最高性能を誇るDSだったので,TMCは世界最高性能のDS開発を目指すものになっていたといえる.
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